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浜石の工具選定へのこだわり

Created
2021/8/23 8:56
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工具は加工に欠かせない重要な道具です。浜石製作所では工場自動化に向けて、工具の選定方法も以前と変わりました。
本記事では浜石製作所がどのような観点で工具を選定しているのかご紹介していきます。

工具の選定方法

工具の選定はお客様から図面をいただいたタイミングで、行います。特にお客様から希望の工具がない案件や工場内に必要な工具がない場合は、弊社の担当営業を通して商談を行い、その結果に合わせて再度工具の選定を行います。
具体的な工具選定の方法は、図面と照らし合わせながらZの深さ、サイズ、材質、値段などを元に決めていきます。工具はメーカーだけで300社以上あるため、種類も無限にあります。作られる工具はメーカーによって得意不得意な分野があり、値段も大きく異なります。
さらに毎年新しいものや廃盤になる工具もあるので、スキマ時間でカタログを見ながら勉強しています。
 
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(工場内にある工具カタログの一部)
 
また、見た目だけではその工具のポテンシャルを把握することは難しいので、気になった工具があれば実際に試してみてどんな時に使えるのか、どんな材質に適しているのかを判断しなければいけません。
音や切屑の形状で工具の良し悪しはある程度判断できますが、良いと思った物でもいざ使ってみると思っていたのと違う場合もあるので、日々カタログを見たり試運転をしたりして新しい工具の知識を取り入れています。

浜石製作所で使っている工具の選定ポイント

浜石製作所では7種類の工具を使っています。加工者がそれぞれどんな点に着目して選定しているのか紹介していきます。

🔧エンドミル

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エンドミルはシャンク径を重視して工具の種類を選んでおり、浜石では長めのものを主に使っています。短すぎると加工できる深さが限られてしまい、工具を交換する必要があるからです。
逆にシャンク径が長すぎると刃が踊ってしまったり、製品を傷つけてしまい結果的に精度が落ちたりするリスクがあります。そうなると工具が壊れてしまう可能性も出てきます。
 
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こちらのエンドミルは刃先が交換できるタイプで、8パイであれば全てのエンドミルに対応できるためよく使っています。

🔧ドリル

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ドリルはハイスと超硬タイプの2種類がありますが、浜石ではハイスをメインに使っています。ハイスは値段がリーズナブルでバリエーションが豊かなのが魅力の一つ。
特にアルミ、ステンレスに強いので加工材質の幅が広いのもメリットです。ただし、ハイス自体が柔らかいため、かなり硬い材質の加工はできません。
一方の超硬は刃自体の持ちが良く、高温になっても硬さが損なわれにくいのが利点ですが、熱がかかりやすいステンレスや柔らかいアルミなどの加工には不向きです。
浜石でメインとして使っているのはハイスですが、超硬は持ちが良いのでロットの際に使うことが多いです。

🔧ホルダ

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ホルダとは、エンドミルやドリルといった刃系工具と機械の中間ジョイントです。
機械側の主軸につくものに応じて変更しなければならないので、工具と機械の種類に応じて付け替えています。

🔧タップ

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(左が止まり穴、右が貫通穴)
 
タップにもハイスと超硬がありますが、こちらも同じくハイスをメインに使用しています。
タップには「貫通穴」と「止まり穴」の2種類があり、貫通穴か止まり穴のタップを使うかは図面をみて判断しています。
貫通穴は名前の通り貫通した穴を開けるもので、タップの形状は切屑を下に出すような形状になっています。
 
止まり穴は切屑を上に上げるために螺旋形状になっています。貫通穴は切屑が下に溜まっていても最終的に穴を貫通させてしまうので、切屑が詰まってしまうことはありません。
しかし止まり穴は穴を貫通させず途中で止める加工であるため、切屑がどんどん下へ溜まってしまうと削りにくくなってしまい、さらに加工後の掃除の手間が発生してしまいます。そのため、止まり穴は上記写真のような螺旋形状のものを使用しています。

🔧リーマ

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リーマはリーマだけ使って仕上げ加工を行う場合と、エンドミルを回した状態で切削するパターンの2通りあります。
穴開けと同様、リーマも縦Z軸送りのみの加工でリーマ刃物径が精度になります。加工時間が早いのが特徴です。
エンドミルでの仕上げの場合はピンゲージ用いて確認し再度切削を切返し行い、精度を出します。
そのため加工に時間がかかってしまいますが、規格にあったリーマがなければエンドミルを使う場合もあります。

🔧ツールチャック

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ツールチャックもホルダと同様、工具と機械の中間ジョイントとなる工具です。工具と機械の種類に応じて付け替えを行っています。

🔧面取りカッター

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(左から外周用、センターもみ様、穴用)
 
主に使っているのはこの3つです。特に左の工具は外周用のほかにもセンターもみ、穴面取り加工にも対応できます。
 
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こちらは手動タイプの面取りカッター。
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写真のような側面に対して面取りする工具です。

自動化で工具の選び方は変わったのか

エンドミルなどの種類がたくさんあるものは工具の登録を行う際に手間と時間がかかってしまうため、工場の自動化を目指すにあたり工具の数を抑えることにしました。
その結果、工具の管理がしやすく棚卸しをする手間がかなり減っています。
ただ、工具を減らしたことにより加工バリエーションが減ってしまったため、加工案件が固定されてしまったことがデメリットでもあります。
サイズやエンドミルができる範囲によって加工ができない案件も出てきてしまったので、そこは今後改善していきたいところです。