浜石製作所の治具作りについて

Created
2021/9/13 5:29
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製造現場の加工で欠かせない治具。これは段取り〜検査といった、製造に関わる各工程をサポートするための道具です。
例えば、下写真にある赤い線の形状で加工したいときに、青い箇所は削りたくないのに削ってしまうのを防ぐために治具を使います。
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(干渉する=あたる)
今回は浜石製作所で用いられている治具について紹介していきます。

治具はどんな時に使う?

浜石製作所では治具は使う時と使わない時があります。使う案件の例としては、加工中に工具を傷つけてしまう可能性があるものや、加工中に部品が動いてしまうことが考えられる時です。また、ロット生産の際に効率よく加工するためにも治具を使う場合があります。
ただし、治具に関しては、工場、加工者ごとに使う治具の種類を変えたり使わなかったりするので、このあたりはどの工場でも同じ認識かもしれません。浜石製作所ではバイスを主に使って段取りを行っていますが、案件によってバイス+治具を使っています。
ちなみに加工に治具が必要か否か、どんな治具を使えば良いのかは加工者であれば図面を見れば一目でわかります。

どうやって治具を作ってるのか

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(工場内にある端材たち。治具になる日に備えている)
現場加工者が端材(加工した時に出る余った材料)で作ったり、発注したりしています。工場内にちょうどいい端材があればそのまま作ってしまいますが、ない場合は治具のみを別の工場に発注したり治具の材料を買って作ったりしなければいけません。ただ、治具にかかる費用に関してはこちらで負担しなければならないため、わざわざ注文して新しい治具を用意したくはないのが正直なところです。

作った治具はどうしてるのか

上述したように、治具の費用はできるだけ抑えたいので、使った治具は破棄せずに別途保管しています。
浜石製作所では全く同じ加工の案件が来ることはほぼないため、使った治具をそのまま別の加工で使うことはありません。ただ、新たに治具を作る時の材料にはなるので保管はしておいています。

浜石製作所にある治具の使用例

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写真のように斜めに削り、さらに60個の製品を作りたい時、一つひとつ段取りして加工をするのはかなりの時間と手間がかかります。そこで、
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この治具を使います。
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この治具は上の写真のように、6つのマスにそれぞれ材料が入るように作られています。加工をする時はこれに材料を置き、機械にセットすれば一度に6つの加工ができます。
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よく見ると上部に溝があります。これは「逃げ」といい、刃が入る流れに沿って作られています。
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また、逃げが6マス全て同じ向きについているのは、加工者が加工面の向きの間違いを防止するためです。
このように、治具は材料を固定するだけでなくロット生産でも使われます。この治具は加工者が1時間ほどで作りました。
加工者は図面を見て、治具が必要かどうか、治具が必要であればどんな形状の治具が良いのか、ロットの場合は短時間で加工するためにどんな治具があると良いのかを考えて作業しています。

いろんな形の治具たち

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治具と自動化の関係性

治具は一から自分たちで作るとなると面倒です。しかし上述したように加工で治具が必要かどうかの有無や、どんな治具を使うかどうかの判断は、図面を確認すれば大体検討がつくのであまり負担ではありません。さらに工場内にいろんな種類の治具が揃っていれば、加工者にとってそこまで大きな負担とはならないでしょう。そのため、治具に関する自動化は正直だいぶ後回しとなる可能性が高いです。ただ、治具が必要かどうかの判断は、現在進めているCAM自動化が進んでいけば付随できるシステムになるかもしれません。