高い精度を出すための大切な工程。「段取り」について

Created
2021/9/28 4:59
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加工をする上で段取りの工程は欠かせない存在です。段取りをきちんと行わなければ、精度が出ないことはもちろん、工具やマシンの故障に繋がりかねません。
浜石製作所では工場省人化に向けて、段取りを行う際にはさまざまな工夫をしています。

段取りの重要性

段取りは加工精度を上げるためにとても大切な作業です。加工中は何トンもの負荷が材料にかかります。加工の勢いで部品が飛ばされないようにするために、しっかりと材料を固定しなければいけません。また、加工中に部品がずれてしまって本来開けるはずの穴の位置がずれてしまい、精度が落ちてしまわないようにするのも段取りを行う目的の一つです。
段取りは加工中に工具がどのようにして動くのか、刃物の向き、力が一番かかりやすい箇所を考慮しながら行います。例えば、穴を開ける時は上面、エンドミルは側面に一番力が加わりやすいです。

浜石製作所で使っているバイスの種類

浜石製作所では主に3つのバイスを使っています。バイスはマシンの種類によって使い分けています。

万力バイス

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ネジで絞めるタイプのバイス。かっちり締め上げることはできないので、部品を研磨する時など部分的に力が加わるところにしか使いません。

油圧バイス

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(足元にあるペダルを踏んで絞める)
油の力によって圧力をかけることで、より強い精度を作ることが可能です。浜石にあるmazakのバイスはこの油圧バイスです。
絞める際にはバイスの爪がきちんとハマるようにしなければいけません。そのため、使用する爪を同じ間隔で設置し、ぴったりハマるように注意しながらペダルを踏んで、材料を固定します。正しい爪の位置に置かなければ、部品が歪んでしまったり加工中に部品が外れてしまったりするので経験と勘が頼りになります。

磁力バイス

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磁力バイスはその名の通り、磁力によって部品を固定します。そのため鉄と一部のステンレス材の加工で使います。段取りの方法は置くだけなので手間はありませんが、横の動きに対する力が弱いため穴を開けるなどの加工には不向きです。主に平面全体を切削する時に使います。
一見便利そうですが、材料が磁気を帯びることもあり、その場合は磁気取りを行う必要があります。

浜石で行っている段取りの工夫

浜石では材料のサイズに関わらずバイスで固定しています。本来、材料よりもバイスの方が大きいと加工には不向きですが、治具などを用いて加工を行っています。なぜバイスと治具を用いての加工にこだわっているのかというと、バイスの設置に手間がかかるためです。バイス自体の平行と直角の精度を0に近い状態にしないと、それで加工された部品も同じ傾きが生じます。
また、浜石のバイスはブロック部分の取り外しをあえてできるように調整しています。これはより大きな材料を加工する案件がきても、ブロックを外してクランプで固定できるようにしておくためです。
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ブロックを外すと、
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矢印までの幅のある材料でも加工が可能になる。